書評:円とドル(吉野俊彦)

内容:

  • 円とドルの関係を為替相場の成立から現在までを振り返る。ドル円相場の歴史書
  • 当初1ドル1円から始まった円相場が、どのような経緯を経て1ドル360円までの円安になったか、また360円から80円までの円高になったかを内外の事情から記録している体裁をとる。
  • 筆者は日銀内部での歴史記録・調査を担当しており、国内外当事者との個人的関係もある。そのため内部情報や、やり取りを日銀の内部者視点から理解することができる。

感想:

  • ドル円の歴史は案外短く、一読することでかなりの経緯をカバーできる。
  • 過去の経緯とともにどのような要因がドル円に影響してきたかが、頭に入ってくる。
  • 今後の対局的なドル円相場を思案する際に、本書に記載されている知識は有用、というか必須ではないかと思う。
  • またいつか再読が必要だろう本であった。